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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
さいかち 真
放物線を描いて谷に落ちゆくは鳥?否、礫?否、ひとつやくそく
夕刊を読みをはりしが妙高に雪降りつみし記事も親しも
地湧の菩薩として僧俗和合で〔魔の所為〕を砕滅する
秋のおもひ堪へえぬ時は朽縁に出でて狭庭の石にもの言ふ
火ぶくれのごとき紅葉をあらしめて秀つ枝を去りしひとむらの霧
海岸山観音寺の朝ぼらけ空々くろろんと啼くは誰が子ぞ
わが戦友らいのち死ゆきし草丘のいくつを越ゆる時雨降りつつ
「ゴメンネ」と羞しく言いて寝につきし夫の夜毎の言葉忘れず
いぢめられいぢめられてもついてくる榎本君がおそろしくなる
花崗岩の花ひらく巓をとりかこみ五峰・天女・勢至・無涯峰とうちよせる天上の奏楽
わたくしが<私>を検索するといふ遊びの果てに襲ひ来るもの
風吹かぬ山かげに来ればあたたかし月照りみちて虫の音多し
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