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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
さいかち 真
一山をゆるがしすぐる風のこゑしましはやがてひそまりにけり
むらぎものこころいこはずいくとし月すぎこしはてのこの疲れかも
本棚の上に鏡を立てかけてあり合わせから始まる暮らし
存在の尊厳として草光ることばとならぬ生といふべく
深々と裾野を埋めし雲の海のいまだ見えゐて山は暮れゆく
廃村につづく坂道グーグルにおおかた消えしにっぽんの道
吹きあげてこもれる風にしばしばを大樹のごとくふくらむが見ゆ
十代の自分を恋えりローリング・ストーンズ聞いて幸せだった
まひまひは負ふ家さへも涼しげに海鳴りきこゆる石塀をゆく
蛇臭き雨空なれど君は言はず蒸暑く光る泥道急ぐ
こんなにも広くて大きな腕がほし明石海峡大橋は父
すぎさつた時間のなかに和服着るすずめが居りてときをり踊る
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