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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
さいかち 真
潮曇るむかうの島をねむらせてまひるまの空に游ぶアヂサシ
きたぐにの夏空白く抉り取りグライダーわが頭上飛び越ゆ
本を焚き詩人を焼いてしまつたら、爽やかだらう。(都市の)明日も
あけつぱなしの手は寂しくてならぬ。青空よ、沁み込め
たなぞこの上にのせたる見もあかぬ金剛石よ国の気は寄る
夏山の嶺かさなりてうちつづくみづうみべりに妻子らとゐる
ローソンの袋の皺に眼はありてじいつと俺の方を見てゐる
喉元に銃のはさまりし夢さめてかなかなは暁を鳴きそめにける
常よりも敵のピッチののろしとぞ見るはすなはち進み抜きたる
三河地震に宿舎はつぶれ二ヶ月余余震におびゆる日の続きたり
青柿のをさなくひかる梅雨過ぎて「生活学校」廃刊となる
江ノ島の海にクラゲが出始める前の海中われも泳げり
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