コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
秋の日に光りかがやくすすきの穂ここの高屋にのぼりて見れば
知らぬことまだまだありさうコンビニのクリームパンが好きな連れ合ひ
自動車がずずんと過ぎしあとの
路地
ろぢ
犬も雀も素足に歩む
身をひとつ左へゆるい坂道にめぐらせゆけばそこが海です
七階に空ゆく
雁
がん
のこゑきこえこころしづまる吾が生あはれ
尿する犬見てあれば人生の途中の時間あたたかくなる
草むらをひとり去るとき人型に
凹
くぼ
める草の起ち返る音
かくも長き戦後を写真の廃墟にて立ちつづけゐる裸足の男の子
どの店のガルソンもマツチを二つづつくれる不思議さをかんがへて見る
風防がらすのかけらをこすつてわかるものだけ手をあげてごらん
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
82
固定ページ
83
固定ページ
84
…
固定ページ
472
次のページ