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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
籠り居の日々にしあれど今の今 未来の時間の最先端よ
汗たれて散兵線に伏す兵を朝飯前の吾は見て居り
俺もオレもここに居るぜとウインクす日よけに植ゑしゴーヤーの子ら
春に向ふ夕空なごむ丸の内植木鉢をかひまた飴パンを買ふ
カツレツの厚みや苺の個数にも差をつけたがるわが妻の愛
長き廊折れ曲りきてたたずめりわが部屋はしづかな蔵となりゐし
口にすれば消えさうなもの兆し来てしばし緘黙 会話のさなか
ゆきずりの麺麭屋にある夜かいま見し等身のパン焼き竈を怖れき
「お母さん」呼べば「はい」とうこのうつつ昨日も今日もわれの幸福
川魚のむねをひらいてゐるときに夕虹あがる夕虹のうた
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