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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2010年5月
「いとよろし いといとよろし」残りたる歌評快晴明治あけぼの
天穹にふかく浸かりて聴きゐるは宙(そら)を支ふる山々の黙(もだ)
いつしんに樹を下りゐる蟻のむれさびしき、縱列は橫列より
男とはふいに煙草をとりだして火をつけるものこういうときに
右へでも左へでもなだれ打つときの「群」といふもののその怖さつたら
母死にて四日泣きゐしをさならが今朝(けさ)登校す一人また一人
鉄棒の上に座って口喧嘩 くるんとぶら下がって口づけ
ティーバッグのもめんの糸を引き上げてこそばゆくなるゆうぐれの耳
野の雨に揺れたつ朴のくらぐらと一つの花が大きくありし
しずまらぬ死者ら泳ぎてくるゆえに月光(つきかげ)白しわがまなかいに
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