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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2012年5月
爆音のきはまるときに首のべて大気の坂を鉄のぼりゆく
夏草をからだの下に敷きながらねむり足(た)りたれば服濡れてをり
さびしくて渡りにゆくよ真夜中にふくらみながら橋は待ちたり
教科書の詩を読みながらどうしても唄ってしまう子がやり直す
絆創膏二つ貼りいる左手の指より初夏の朝が始まる
屈折率ほどせいひくくみえながら水に沿(そ)うさまざまのはるの樹
沈黙は苦手といふより恐怖なり 顔まつしろな牛がひしめく
病窓に下界を見れば辛うじて犬だとわかるかたちのゆらぎ
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る 其の八重垣を
ゴリキーのいのち果てしはきのふにて今日は日食にこころいきほふ
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