コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2013年12月
黄昏は雲より水へ溶けゆきてそのままうたふ川となりたり
あたたかき日に氷片のごとき日をはさみて冬のはじめ子は癒ゆ
まつぼくりきのうひろってきょうひらきいえあだだかいゆぎもまんがい
コマーシャルのあひだに遠く遅れたるこのランナーの長きこの先
気が付いた時にはすでにしやべつてた日本語だから気付かなかつた
逆光の扉(どあ)にうかび少女立てばひとつの黄昏が満たされゆかむ
影絵より影をはずししうつしみはひかり籠れる紙に向きあう
少年の糸鋸(いとのこ)一つ残りいて夕陽にひろき工作の部屋
うなだれてゐたるうばらが水上げて勢ひづいたりしやきつとしたり
今日は水出でぬ噴水の渇きいてあからさまなる空間が見ゆ
投稿ナビゲーション
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3
次のページ