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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
今井 恵子
除草用ヤギを貸出す広告に立ち止まりたり「食べつくします」
バスを待つ女生徒たちのその太き脚は、秋たけて葡萄踏む脚
たんぽぽがたんぽるぽるになったよう姓が変わったあとの世界は
くしゃっ、って笑うあなたがまぶしくてアップルパイのケースさみどり
飼い主にしたがう犬が家々のこぼれ灯拾い夕暮れを行く
鷺のかげ湖岸の砂に淡かりき少し離れて二羽又一羽
安曇野と筑摩野分けて夜の明けを白く遙けく梓川見ゆ
陸奥みちのくをふたわけざまに聳そびえたまふ蔵王の山の雲の中に立つ
しろじろとペンキ塗られし朝をゆきこの清潔さ不安なばかり
口ふれし水の感じをたもてれど離さかりきていまとほき粗沢あらさは
山中に木ありて木には枝ありて枝に一羽を止まらせている
橋脚ははかなき寄辺よるべひたひたと河口をのぼる夕べの水の
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