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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
蒲公英
たんぽぽ
は茎ながくして
絮
わた
を立つ朝あめけぶるこの川べりに
押し入れの天袋に入り朝までを水から逃れしと人はまた笑む
みづ飲みに行きしひと待つと静かになり椿の蕾ちぎりたるかな
ねえちやんは帰れ分がンね奴は帰れとぞ言はれつつわが併走す
脚硬き椅子にしましの過ぎてゐぬ何も見ぬまま歩みたるごと
たくさんの目が見ひらいてゐると思ふシンクに水を細くこぼせば
北窓のあかりのもとに眼はさめてこほろぎの目のあをき秋なり
午前五時とほき林に鳴き出づる蟬ありて空を水ながれ初む
西方は十萬億土かあかあかと夕焼くるときに鼠のこゑす
春は花の
磔
はりつけ
にして木蓮は天へましろき杯を捧げつ
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