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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
救われたら来世はパンをつくろうか焼き上がり待つフロイン堂の前
狂はない時計を嵌めてゐる人と二度逢ひ三度逢ひ明日も逢ふ
にんにくを握って歩くぼんやりと曇っても月が大きい夜に
逆光の鴉のからだがくっきりと見えた日、君を夏空と呼ぶ
ニコライ堂この
夜
よ
揺りかへり鳴る鐘の大きあり小さきあり小さきあり大きあり
あらずともよき日などなく蜉蝣は翅を得るなり死へ向かふため
ふくろとじのような記憶のなかほどに坂道ありて君がふりむく
パーマでもかけないとやってらんないよみたいのもありますよ 1円
坂に置かれたオレンジのピンポン玉として残りの八月をくだってく
はい、いいえ、どちらでもない春の野は色づきを深めてゆくばかり
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