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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
いままで 日本語をつかっていたのに今日からは雨と話せるようになりたい
秋が来る 床屋の椅子に重大な秘密があってほしいと思う
【戦争にいかせたくない わたし自身が戦争になってもこの子だけは】
黙祷の一分間をさしはさみ茫たる午前午後となりゆく
この冬のあい間あい間に春の風吹きいたり引きちぎられてゆく四季
かくろひし水路さがしていくこころ万葉集はとほき口笛
思想誌を凶器のごとくあふれしめ書肆に兵士の裔ならびたつ
つかみつつ、探るのだ、その軟便を、或いは便座そのものをさへ
蛍火といふからには火 親指のふかづめを隠して受け取りつ
道の辺に清水流るる柳陰しばしとてこそ立ちどまりつれ
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