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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
舟屋ってけっこう広いTシャツとカマスの干物が二月に吹かれ
一九四九年夏世界の黄昏れに一ぴきの白い山羊がゆれている
硝子が森に還れないことさびしくてあなたの敬語の語尾がゆらぐよ
ひたぶるに夜半のくらきに白蛾とぶその重き夜に堪へてゐたりき
破壊もまた天使であるとグレゴリオ聖歌が冬の神戸を駆ける
冥くららかに思想の鞍部見さけつつけふをいのちと旅果ててゆけ
高架下の長めに生きる猫たちに睨まれつつもかずを数える
人も馬も道ゆきつかれ死ににけり。旅寝かさなるほどのかそけさ
絵本には死の苦しみが描かれぬと言ふ子の不満さいごまで聴く
夕顔乾酪チーズ色にくさりて惨劇のわが家明くるなり*おはやう刑事!
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