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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
靴ずれを見むと路上にかがむとき雨の路上の音量あがる
わたくしはわたくしの王さいはての校舎でペンの選別をする
大風にいきなり揺れる
公孫樹
いちょう
の黄この世の夢はこの世にて見よ
〈みんなのもの〉のむごさの中にすりきれた公園のパンダ夕べに沈む
たましひのはうと抜けゆく口に似る靴を買ふため脱ぎたる靴は
「何もなかった所に建ったね」と声のするかつては萩の咲きていたりし
わが墓は要らねど花と酒一合ささげ墓前に身をかがめたり
ヨット一艘丸ごと洗ひたし十一月の洗濯日和どこまでも青
わたしたち夏から冬がすぐ来ても曇天を今日の服で飾って
むらさきしきぶ紫の実の濃く熟れて老いゆくは修羅をこえてしづけし
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