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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
みづからを閉づるちからのまだのこる白木蓮を夕闇つつむ
がんとたたかふ、とはすこしちがふ 星の子をなだめて空へ送り返したやう
てのひらのうへに落ちたるはなびらを見つめるひとが風景となる
なぜそんなに急ぐのですか 花がいそぎ春がいそぎ 私にはもうとどかない
恋文もやさしく開けむ崩さずにおぼろ豆腐を箸に喰ふひと
母よ、週末はふたりで分けあわむ雲のようなるクリームパンを
生きるとはその身のうちに洞穴を抱へることか倒れし楡よ
目と耳と鼻と唇とがゆつくりと分解するやうなベンチの日溜り
キッチンは逆立ちしてもいいところ君もケチャップ我もケチャップ
口にうけしボールの揺れのさびしさよイルカの首は胴につながる
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