コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
ゆるゆると校正すれば「死」も「花」も同じく見えて眠たし午後は
落ち込んでいるあなたから飴玉をもらって自動ドアを出でたり
飯蛸の
飯
いい
がぎっしり詰りいるような頭痛の何年ぶりぞ
三月の君の手を引き歩きたし右手にガーベラ握らせながら
をさなさははたかりそめの老いに似て春雪かづきゐたるわが髪
りんごひとつ手にもつ時に空深く果実に降るは果実の時間
この春は未来の息吹 二つの目縦に並べる人々歩む
かなしみを晒すごとくに灯のしたの林檎の皮に刃をくぐらせつ
振り向いてはいけない 翳る軒下に地蔵のように母の立ちいる
人事などもわもわとして春の夜のサッポロ一番やはり塩あぢ
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
34
固定ページ
35
固定ページ
36
…
固定ページ
473
次のページ