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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
粉雪にまみれし毛皮を喜びて蛮族のごとく帰りきたれり
アラームの鳴る一分前に目覚めればその六十秒を抱きて眠る
一歩ずつ全世界足のうらにきて世界を移しながらの下山
ぬばたまの夜更けにひらく「花とゆめ」誤植をひとつヒロインが吐く
〈ドイツ人対ポーランド人〉と言ひ換へてみればおそろしサッカーなれど
細長く夜の空気を吸い込んで雪降る前のにおいをさがす
温かき尿放つときどこよりも女の
陰
ほと
は地に近き場所
並べ置くヱビスビールの空き缶の中に厨の闇の溜まれり
列島を春の
潮
うしほ
のめぐるあさ木木はちからを引き合ひて立つ
疲れると小銭が増えるお財布が奥底にある通勤かばん
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