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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
つるし置く塩鱒ありて暑きひる黄のしづくまれに滴るあはれ
三年ガラス拭かぬわれが日に五たび床を拭き床に映る鳥影
在りやうをわれに咎めに朱夏来たる容赦なし<蝉時雨>浴びせて
大き団扇持ちて机辺に胡坐せりむろんく-ら-はあまねかれども
流灯に重なる彼の日の人間筏わが魂も乗りて行くなり
声もたぬ樹ならばもっときみのこと想うだろうか葉を繁らせて
さかみちを全速力でかけおりてうちについたら幕府をひらく
耳を切りしヴァン・ゴッホを思ひ孤独を思ひ戦争と個人をおもひて眠らず
おほかたの友ら帰りし構内に木の椅子としてわれを置きたし
海風は君がからだに吹き入りぬこの夜抱かばいかに涼しき
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