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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
あかご泣くこゑはめざまし赤瓦ひくくのせたる家のうちより
森を歩す、新秋を歩す 美しき言葉のありていま月を歩す
警戒心なきゆえ棒で殴られて羽毛売られき日に何百羽
はや葉月 街のはなやぎ運び来る友の日傘はまぶしすぎるよ
生きてると知らせてくれる名も知らぬ市から届いた扶養照会
しろがねのミニカプセルに納めたる人生ゲームの棒に似た遺骨
静かなる自嘲湧きたるこの夕べ酒一合のはや胃に沁みぬ
もうざふきんみたいになつてわたくしのすこし上手に眠れよこころ
来む春の更なる佳き日を希へれば雛納めまたたのしき仕事
美しい静けさはあり懐かしさかもしれないといいて頷く
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