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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
夏休みまだだいぶあり風を浴びてこれから出来ることのいろいろ
閉ざされているいちめんのガラス張りゆらめいてライターの銀の歯車まわる
うす紅の蕾がながき時かけてゆたかに冬の白ばらとなる
どちらかは使はない券どちらかは使へない券どちらかは海
どこからか鼻腔をくすぐる金木犀なにか小声にもの言ふごとし
死神は手のひらに赤き球置きて人間と人間のあひを走れり
ねむりゐるからだのうへに猫が来てひとつながりの闇となりたる
海開きひとりで祝うビニールシート広げて去年の砂を逃がして
甘つちよろいことを言ひます そばにゐてくれる同僚それだけで良し
肉眼の雨おそろしく老けてゆくこの肉眼のタイムラプスに
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