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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
ケータイで君と話せばくっきりと雨上がりのマンホールの蓋が
古びたるジャングル・ジムの胎内を震はすやうに秋風はふく
波立てて
竹
たか
むらを吹く春の風光りかがやく竹の葉竹の幹
お客さん旨さうに酒を飲むねえと〆鯖の上で褒められてをり
痛き玉
掌
て
にもてるごとしふるさとの秋の夕日の山をあふげば
夜の道吾子と歩けば月光に打ち粉をされて光る猫をり
苦しみて生きつつをれば
枇杷
びは
の
花
はな
終りて冬の後半となる(番外編)
雪原に生れし窪みそれぞれに影やわらかく春の陽は差す
スタンドの傘がはずれて裸電球六十ワットがノートを照らす
客死はたのぞみしことのはるけくも死さへまどろむふるさとの墓
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