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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2010年8月
くちづけにいたらぬとほき恋ありて慈姑(くわゐ)を食めるときに思へる
みんみんといふ蟬のこゑ身にしみて聞きゐし午睡(ごすゐ)以前の世界
対岸も此岸もしげき蝉のこゑわれはこの世の橋わたりゆく
家近くなりて次第に不機嫌となりゆく吾の心あやしも
おもむろに四肢(しし)をめぐりて悲しみは過ぎゆくらんと思ひつつ居し
ふり仰ぐ一生(ひとよ)半ばの夏空をよろこびとせむ 私(わたくし)祭
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