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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2013年4月
佐太郎がスフィンクスに譬へたる魁偉の戦車はM4ならむ
会ふ人の皆犬つれし小公園吾が曳く白狐他人(ひと)には見えず
羆の身ゆるりと返りこなた向く花の散り込む檻の片隅
窮屈な機内に足を組み替へるやうにゆつくり話題を変へむ
ポルトガルの設計ミスのティーポット日曜なればかまわず使う
後ろより誰か来て背にやはらかき掌を置くやうな春となりゐつ
ひまはりのアンダルシアはとほけれどとほけれどアンダルシアのひまはり
ふり向いて影たしかむる坂道にひと日のわれと俺とが出会ふ
温室のドームの屋根につかえたる椰子の葉二枚がふれている青
よろこばしき泉水に来ぬわたくしの喉の奥より蟇(ひき)のこゑ ククッ
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