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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2013年7月
陸橋に棄てられてゐる虹色の買物袋風はらみをり
海を過去、空をその他とおもひつつ海上飛べる鷗見てをり
拾ひたる落葉は星にかくも似て一つの旅をわれは終へたり
生業はのどぼとけかも声に打ち人を打ち赤くなるのどぼとけ
匂ひ鋭(と)く熟(う)るる果実をわが割(さ)くをまどろみのなか夢に見てゐつ
繁みたてる梢をこむる朝もやの白きが中を鳥翔けりゆく
蜂蜜にカリンの輪切り五つ六つ浮かせて風邪を待つごとくゐる
はらわたをさらすがごとくドアひらき総武線、中央線の客ら交らふ
吊り橋と吊り橋をゆく人々の影うつしゐる秋の川底
君が代は 千代に八千代に さざれ石の いわおとなりて こけのむすまで
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