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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2014年1月
突き出して眼下ににゅっと視野ふさぐコブハクチョウのコブとはなにか
冬山の青岸渡寺の庭にいでて風にかたむく那智の滝みゆ
君ならぬ車つれなう門(かど)すぎてこの日も暮れぬ南河内(みなみかはち)に
嘆きつつ乳房を我に委ねたるをみなのこともいまはまぼろし
時を消すために相撲を見つつをりときどき光る行司の扇
海じほに注してながるる川水のしづけきに似て年あらたまる
どこまでもつづく野の道あゆみゆく継ぎ目といふのがないのが不思議
高ひかる日の母を恋ひ地の廻り廻り極まりて天新たなり
厨べにすてし茶がらは凍りつき雀は降りて餌を探すかも
きつね妻子をおきて去る物語歳かはる夜に聞けば身にしむ
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