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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2014年9月
秋たけし獄舎はかなし夜ごと夜ごと/鈴虫の音の/細ぼそり行く
熱もたぬ夕赤ひかりしたたれり馬刀葉椎のしみらの葉群
一ぽんの蠟燭の灯に顔よせて語るは寂し生きのこりつる
うなだれし秋海棠にふる雨はいたくはふらず只白くあれな
雲を踏み嵐を攀て御熊野の果無し山の果も見しかな
遠山の時雨にしづむ昼つ方われと暮らしてさびしいか君
なき人の/今日は、七日になりぬらむ。/ 遇ふ人も/ あふ人も、/みな 旅びと
ねこじやらし穂のふはふはを手握(たにぎ)ればぬくし秋陽を溜めたる穂先
群雀ねぐらあらそふ竹村のおくまであかく夕日さすなり
四ツ橋筋に欄間屋ありてうつくしき欄間の彫りにひびく街音
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