コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2015年12月
あたらしき羽織の紐のともすれば空解けすなり初冬の夜は
うっすらと脂肪をつけてゆくように貯金を増やす一年だった
かへりみてあやまちなしと誰が言はむ人と物との歪みしげき世に
横にいるわたしはあなたのかなしみの一部となりて川鵜みている
うたかたの職場におのれ尽くし来ぬ指のあはひを風の抜けゆく
光ふるさなか石原吉郎の断念を思ひ冬の草ふむ
慰安婦のほとなる深き井戸の底ぬばたまの天黙し在りしを
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3