コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2016年4月
五年もつダイアリー最早あがなはず来年は大学ノートで済ます
聞きながら胸痛くなるおさなごの泣き声弱まりくればなおさら
前髪を5ミリ切るときやわらかなまぶたを鋏の先に感じる
体重をかけながら刃を圧してゆく受け入れられて息の漏れたり
廃仏となりてふげんは十余年いまだ御身に冥王を抱き
いもうとの戒名はやく憶えおり水に死す「遊水善童女」五つ
人生を悔いたくはなしわたくしも原爆投下せし老人も
みづからの手に織りてゆく未来とぞ思ひしころの鍵が出てくる
頭[づ]のなかに牛がへる鳴く沼地もち頭のそとがはを理髪されをり
萬葉ゼミいよよすたれて筋よきに狙ひをさだめ拉致するといふ
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3
次のページ