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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2016年12月
石の肌は(かつて内部であつたこと)舗道に冬のひかりをかへす
泉町大工町過ぎ坂道を下りぬ向かい風を浴びつつ
脱ぎてある君のYシャツ腕まくりしたままなれば解きてやりぬ
待ちあはせしたる子が裸子植物に見えてくるなりグリーンの服
婚解きしこと語り終え白ワインボトル二本を友と空けたり
誰も弾かぬピアノとチェンバロある家で除湿機の水をせつせと捨てる
そして冬、虚[そら]もそぞろにしぐれ降りなにもなき日を鎮もる家群
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