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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2017年8月
捨て身の如くねむれる猫のゐて海は膨ふくらみを夕べ増しくる
わたあめ屋歩めばさらにわたあめ屋売る人の顔みな同じなる
雲を見て今得し歌の片はしを山の鵯鳥ひよどり鳴けば忘れぬ
吉野家の向かいの客が食べ終わりほぼ同じ客がその席に着く
白きシーツに黒き二つの眼が澄みてしづかに人の瞬きをする
急行を待つ行列のうしろでは「オランウータン食べられますか」
鉄くろがねと陶器と硝子と風鈴三つおのづから鳴りおのがじし鳴る
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