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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2018年10月
男の子となかよくなって飲みに行く帰りに光るサンリオショップ
光る川 光る欄干 君は今日光ったものを忘れるだろう
くらがりにわがみづからの片手もて星なる時計を腕より外す
チチチチと鳴いてゐるのかこの小鳥握らばきつと温かならむ
豚のいる村があってハムになるめぐりしずかに夕焼けてゆく
みぎの手をそらにかざしてうたふこゑ君はやつぱり晴れをとこゆゑ
右眉の白髪一本切りたくて鏡のなかに入りゆく鋏
僕は今幸せのはず膝に来てアリ三匹が遊んでいるし
牛乳が切れたら次の牛乳をあぶない橋をわたるみたいに
足元にさっき落としたふでばことそこから散ったひとときの色
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