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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2019年11月
吉田優子/カラメルをとろり煮る午後猫が鳴く昨日はどこにもありませんよう
山川藍/履歴書の写真がどう見ても菩薩いちど手を合わせて封筒へ
大島史洋/あろうことかもやしが風に舞うようとわが大車輪を妻は評しぬ
齋藤史/携帯電話持たず終らむ死んでからまで便利に呼び出されてたまるか
大島史洋/この海のむこうにアメリカ くりかえす吾子とすこし恥ずかしきわれと
熊谷純/ほの香るアルコールにて手を浄めストアスタンプの日付を変へる
米川千嘉子/悪夢のごとくスーパーマリオが似合ふ首相リオにあらはれわれは萎えたり
笹本碧/下り坂下から見れば上り坂インテグラルのかたちをえがく
米川千嘉子/冬晴れに背の縮みたること著(しる)しわが母コウテイペンギンの背丈
井野佐登/読みさしの歌集を置きて夜のほどろレセプト点検始めたりけり
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