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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2019年12月
永田紅/人はみな馴れぬ齢を生きているユリカモメ飛ぶまるき曇天
金津十四尾/雪ふらぬ大寒にわが手ひび割れず雑誌返品の荷造り捗る
マツコ・デラックスの愚痴と重なつた深夜 テレビの前にひざまづく
小川太郎/五行削れといわれ結局削りしはやはり個人的思い入れ部分
梅内美華子/能面の内より見る世はせまく細くただ真つ直ぐに歩めよといふ
齋藤芳生/林檎の花透けるひかりにすはだかのこころさらしてみちのくは泣く
梅内美華子/追悼式典ぶ厚き防弾ガラス立つ屈折率強き光をとほし
淡島うる/ちゃんとした肉をちゃんとした炭で焼きちゃんとした米で食ってから行く
梅内美華子/うつしみは精肉売り場に漂へる漂白剤のにほひに冷ゆる
鈴木智子/屋上で白く干されたシーツたち五月はきっと揮発する夏
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