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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2020年9月
忽然と秘密は解けるトイレットペーパーの芯あらわるる朝
かつ凍りかつは砕くる山川の岩間にむせぶ暁の声
寝息だけがこの部屋の風 きみの気球はオクサス河を越えたところか
露や花花や露なる秋くれば野原に咲きて風に散るらむ
ワンピースが風に吹き飛ばされないための棒として駅のホームに立てり
暮れて行く形見に残る月にさへあらぬ光をそふる秋かな
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