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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2021年2月
松山駅降りて一丁北へ歩き煙草屋より三軒目が僕の家です
鼻すこし変形するまで原発の事故後をながくかけてたマスク
夜泣きする妹の子を覗き込むおおきい蜘蛛かもしれない私
ひそやかに汚染水流れ込む海を照らしつつ月は渡りゆくなり
いまベイブをえらんで借りてゆく人の凜々しかったな 真似して歩く
もう逢えぬ人あまたある三月に小鳥来てふいー、ふいー、と啼くも
湯に浸かるように地面に胴体をあずけて留まる鳩 早朝
口の端の薄きしょっぱさ朝焼けよこりゃあなんだよ誰が泣いてる
秋日さすまばら小松の丘越しに磯あらふ浪のひねもす聞ゆ
能登に来て海の不思議を語りだす来春はわが妻になる君
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