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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2021年7月
垂り出づる何の脂か蒸しあつき夜にかがやきを含みたり見ゆ
赤ん坊をわれに抱かせたがる息子とほいとほい日の自分をみたきか
冬ばれのひかりの中をひとり行くときに甲冑は鳴りひびきたり
ペットボトルのラベルを剝いてゐる夜に無名の我をしづかに思ふ
僕たちのドレッシングは決まってた窓の向こうに夏の陸橋
感情を出さざる女と言はれたり片足上げて目をつむりて立つ
海の音しずかになれる春の夜の浜辺に出でて泣く砂を踏む
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