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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2022年11月
指紋なまなまと皆生きをらんこの夜ダリアがうつくし過ぎる
てぶくろのはんたいを言へとくりかへす子を抱へあげさかさにつるす
責めるとか許すとかいふのもちがふ 馬肥ゆる秋 だから忘れず
しそジュースかけたかき氷をくづす冷房のない島の波止場で
手を放すたびに思うよこの街で花束になる花のすべてを
喉の痛みをうつしてしまい遅い朝あなたのための鮭粥を炊く
あけつぱなしの手は寂しくてならぬ。青空よ、沁み込め
「ここにゐて、ここに」と一人を淋しがる母よここからゐなくなるのはあなた
全盛期でした、わたしの ね、あの日贈った鳥は燃やしましたか?
大根で撲殺してやると思ひたち大根買つてきて煮てゐたり
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