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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
江戸 雪
釉薬を身体(からだ)に巻きて佇つごとし近づくわれをかすか怖れて
歌詠みの心は憎し君の詠む女はわれを超ゆわれを消す
髪あげてやや美しと思ふときひとと別れむ心定まる
逢ひたいと思ふ、思へば昼も夜も緋の澱を手に掬ふきさらぎ
どこでもないところへゆきたい あなたでなければならないひとと
灯消し稚き妻が息づきぬ窓の外に満ちし冬の月光
かなしくも恋と知る日はかたみにも悔いて別るる二人なるべき
脱ぎ捨てた服のかたちに疲れても俺が求めるお前にはなるな
恨みの数つもりて老いは苦しきにいにしへびとは太鼓打ちたり
銜(くは)へ来し小枝はくちばしより落ちぬ改札を抜け君に笑むとき
甘えたき気持ち悟られまいとしてイルカのやうな明るさを見す
単純でいて単純でいてそばにいて単純でいてそばにいて
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