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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2015年8月
そのまま行かば危き道なりと知りつつ来たりまさに到りぬ
こんなにも広くて大きな腕がほし明石海峡大橋は父
八月の耳はとがれりバケツ打つ雨音しきりにポツダムポツダム
すぎさつた時間のなかに和服着るすずめが居りてときをり踊る
「父を夫を英霊と呼ぶな」プラカード高く掲ぐる敗戦記念日
潮曇るむかうの島をねむらせてまひるまの空に游ぶアヂサシ
ペルセウス流星群にのってくるあれは八月の精霊(しょうりょう)たちです
きたぐにの夏空白く抉り取りグライダーわが頭上飛び越ゆ
真夏、還つて来たのは小さな石だつた。小石のままの母のおとうと
本を焚き詩人を焼いてしまつたら、爽やかだらう。(都市の)明日も
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