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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2017年4月
空白について考えようとしてその人が立つ窓辺を思う
野口あや子。あだ名「極道」ハンカチを口に咥えて手を洗いたり
朝に飲むコップの水のうまきこと今飲むごとく話す父はも
ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか
<石炭をば早や積み果て>て近代の暗礁に乗り上げたる船は
君でない男に言われ立ち止まる「あなたが淋しい人だから」など
妻病みて七年たちぬ非日常が日常となるまでの歳月
俺は詩人だバカヤローと怒鳴つて社を出でて行くことを夢想す
地下デパートのゆき止まりに鸚鵡みじろがず人寄ればわづかに目開けまた閉づ
来ないでよ母さんだけが若くない お前に言われる日がきっと来る
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