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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
染野 太朗
足のうらを剝がし剥がしてゆくことを歩くと呼べり生きると呼べり
たちまちに声のみとなり行く鳥のゆふやけぞらの喉ふかくゆく
ざつとまたひと雨あらん包丁に水よくなじむ夏のゆふぐれ
傘を差さなくていいほどの雨が降るという気象予報士の目を見てしまう
飛来するトンネルの穴つぎつぎに生きているまま吸いこまれたり
新しい人になりたい 空調の音が非常に落ち着いている
草臥れて立ち上がれない夜もある会社近くのドトールの隅
ドーナツに埋めようがない穴がありこんな時間に歯を磨いてる
ほぐれない雲を保ってほほえみの兆しを見せるからほほえんだ
斜めがけのカバンに入れた炭酸が尻ポケットのおさいふで弾む
首すこしのびた気がする光降る秋をむかえに公園に行く
プラスチックストロー廃止のニュースありスタバが世界を牽きゆくように
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