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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
ヒヤシンスの根の伸びゆくをみつめいる直線だけで書ける「正直」
釉薬を身体(からだ)に巻きて佇つごとし近づくわれをかすか怖れて
杉花粉に荒るるのどより朝まだき美しきあかき痰は出づるも
歌詠みの心は憎し君の詠む女はわれを超ゆわれを消す
春霞山は新たな教科書の匂いのように横たわるなり
髪あげてやや美しと思ふときひとと別れむ心定まる
蝶の翅ならば三日の距離ならむ雨水(うすい)を過ぎて手紙は書けず
逢ひたいと思ふ、思へば昼も夜も緋の澱を手に掬ふきさらぎ
春塵をうっすらと置くポストぬぐう偽名も筆名も使わず生きて
どこでもないところへゆきたい あなたでなければならないひとと
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