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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
毒のない方を選んでくださいとりんごの赤と黄が並べらる
真剣に聞くとき自分をぼくという君の背筋のあたたかい月
さびしくてわが眼に蜻蛉(とんぼ)の尾がこぼす水の環はどこまでもひろがる
きみとわが頒かつこころのきれぎれをさびしく微笑(えみ)ている窓がある
遠回りしつつ力をやしなひし台風の目の座りはじめつ
君が火を打てばいちめん火の海となるのであらう枯野だ俺は
落ち葉して秋の木は立つ 革(あらた)むることに苦しむ人界のそと
火照る肉と痛みの腸(わた)を脱ぐがよし姉よ花野へ発つ時刻なる
風呂の湯は素数に設定されていて私は1℃上げてから出る
いさかひの声よりさびし弟と姉の口笛とほくに揃ふ
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