コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2012年11月
やめようときめたのは尖端ではないのだらう蔦があんなところで
水鳥の頸のかたちの親指が吊革にあり首都冬に入る
妹とわれとあはせて百キロの巨漢となればあはれ自転車
電車から駅へとわたる一瞬にうすきひかりとして雨は降る
着るたびに気づき脱ぐたび忘れたり今にもとれそうな喪服のボタン
派や系でくくって話す 単純化した部分だけ伝えるために
木の命気負いしころもあるならん下駄の木目に素足を載する
路上にて少年は踊るはだか馬のような背筋月にさらして
きざすとききみはいなくて弦楽のうねりに脚をからめていたり
古い付箋の位置をずらしてまた戻す記憶のうらの蛇を見しごと
投稿のページ送り
固定ページ
1
固定ページ
2
次のページ