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一首鑑賞 日々のクオリア

砂子屋書房 一首鑑賞

日々のクオリア

砂子屋書房  一首鑑賞

投稿者: 前田 康子

花ささぬ瓶(かめ)のごとしと人のいふとも、老づきて独りゐる時のこころの安けさ

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月31日

浴身のしづけさをもて真昼間の電車は河にかかりゆくなり

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月29日

半開きのドアのむかうにいま一つ鎖(さ)されし扉(と)あり夫と暮らせり

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月26日

開張する前翅は十三センチ越ゆるなるドクロメンガタ蛾は鼠の声す

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月24日

ガス室の跡なりと いう崩れた る煉 瓦昨夜の雨にしめれり

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月22日

一生を直立歩行と決められて少年がカナリヤの籠さげてゆく

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月19日

刻んでる音がしてゐるやがて潰れて青いどろどろの現実が来る

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月17日

吊り皮の手首に脈拍たしかむる寒の迫りてくるはさびしゑ

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月15日

告知されその名のごとく病み臥して足二本分の崖に立ちゐき

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月12日

両端に繭をやどした綿棒は選べずにいたわたしのようだ

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月10日

待つことはある日なくなる 雀がつまめそうに散らばっている

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月8日

いやべつにああさうだつけ聞いてないそれでいいじやんもう眠いから

投稿者 前田 康子投稿日: 2014年12月5日

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