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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
堀 静香
いつも時計進めていたる友多くほんとうの時刻を私に聞きぬ
レアチーズケーキくずして崖を生む 生かされるとか大袈裟すぎる
ゆっくりとエスカレーターが進んでいく時間のなかをあるいて動く
『「育ちがいい人」だけが知っていること』という本ぜんぶ燃やして焼き芋
筆のなかの濁った色が気分だった 同じことは二度と起きなかった
自転車の二人乗りはやめてくださいの声にひとつの影はばらける
五月をシロと名付ければシロはいつまでもわたしの鼻をなめるんだ
死はもはやひとのものならずわたくしのそばにある薄い肌着のように
居酒屋はここの近くで割れている画面を友達と覗き込む
教室にて小猿のやうにはしやぐ子がノートに自分の墓を描きをり
退居するときに差し込みそうな陽が思えば初めから差していた
今日買った靴が何度も引っかかり今日買ったってばらしてしまう
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