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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
堀 静香
いちにちは何も起こらず夕暮れて地に落ちているカーディガンあり
猫を飼おうだなんてそんな唐突に教室のようなやわき陽がさす
好きだったスープは今も好きなんだ社会に出ても平気でごめん
夜の居酒屋はじけるような暗算を見せつけられてうれしくなった
桜なら萼が好きだよもうきっと会わないだろう赤いまなじり
みひらけどみえぬさくらよちりゆけば息つまるまでけはひみつるを
帰らむと人押し分けて駅に入る地上の声はたちまちに無し
過ぎ去って行くのは私のほうなのに過ぎ去っていく草の原、牛
歯ブラシで排水口をひたすらにこする時の目でなにもかもを見る
六十歳の朝にも前髪切り過ぎることがあるのか鏡の中に
塗り箸にうどんは逃げてゆくばかり記憶ちがいのことあげつらう
そのままでお待ちくださいしめやかに流れはじめるグリーンスリーブス
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