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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
嶋 稟太郎
いつせいにわれら飲み干す美酒なるや千年の苦の前借りをして
でもまだだ|急に|恐竜|な 食事は|頬から、頬が|笑い|入浴
地下室となるべき位置の鉄骨が雨ふるなかに組まれつつあり
バス停の闇に紛れて寝る人よその横を往く車の光よ
皿洗いで買った船だよ フェアリー 向こう岸には薔薇があるんだろ
髭を剃りて父はかすかに笑いおり 八月 ドライアイスの棺
夏山に入道雲の湧き出づる白き泉がありしとぞきく
亀よ まだ生きているのか校庭の池はあるのか桜は降るか
鞄から出したニベアをすくう指先 晴れてきた空が大きい
《睡蓮》に近づきてまた離れつつ水面にわが影の映らず
柵の奥 自動ピアノにすわれたら/だれかひとりのための高さに
心臓の透けるほどうすき胸をしてそのセキレイに誕生日いつ
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