コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2012年5月
掌のとどくはるかな位置に黒曜の髪の澄みつつ少年のあり
「ロバの耳」がたくさん落ちている穴へ私も落とす夕べの耳を
君の髪に十指差しこみひきよせる時雨(しぐれ)の音の束の如きを
同年代そは幻よ春陽射すひと日を隔てたるゆゑひとり
アスファルトから靴を引き抜くゆらゆらと炎天の首都ただひとり行く
わが乗れる山手線がうつりをり切手博物館の窓それぞれに
ひばりありがとうほととぎすありがとう手をふりながら年老いてゆく
投稿のページ送り
前のページ
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3