花山周子のアーカイブ

吉田恭大/ここはきっと世紀末でもあいている牛丼屋 夜、度々通う

日を跨ぐまでにはアップします。

吉田恭大/砂像建ちならぶ海際から遠く、あなたの街もわたしも眠る

吉田恭大/(ぢつと手をみる)/というオプション。/(たはむれに母を背負)ったりする、/そういうオプション。

田口綾子/寒からばベーコンいちまい身にまとひ生(なま)ベーコンエッグと名乗らまし

田口綾子/過去形がかくもさびしきものなるを分かちあふためにやは別れは

田口綾子/過去形がかくもさびしきものなるを分かちあふためにやは別れは

田口綾子/非常勤講師のままで結婚もせずに さうだね、ただのくづだね

田口綾子/別に期待してないけど、と言はるれば怠る今日の手洗ひ・うがひ

田口綾子/ストッキング、感染してると君は言ひわれのタイツは伝線したり

田口綾子/ストッキング、感染してると君は言ひわれのタイツは伝線したり

佐藤通雅/左目をアイスノンもて冷やすなり いま人類史のどのあたりだらう

佐藤通雅/人の骨やもしれぬ白、砂にあり洋の聖者のごとくに屈む

佐藤通雅/氷山の一角のその一角が光放つ今朝の新聞欄に

佐藤通雅/期日前投票初日間仕切りに首を入るるは馬のごとしも

上田康彦/携帯と鍵を忘れて妻を待つ和金のような鰯雲見つつ

藤原道長/この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば

前川佐重郎/夏草の一茎にありてしづみゐし蟷螂(かまきり)の眼の碧きこゑのす

前川佐重郎/夏草をちぎりて撒(ま)けば空くらし静脈のごとき茎そそりたつ

前川佐重郎/鉛筆の描ける空の鋭きに一羽の鵙(もず)の研ぎて降下す

吉川宏志/琉球の玉虫ならむ掌(て)に置けり斜めに見ると浮き上がる赤

吉川宏志/旅なんて死んでからでも行けるなり鯖街道に赤い月出る

横山未来子/ふつつりと置き去りにされ乱れたる飛行機雲を風のきよめぬ

横山未来子/あたたかき闇に背中をあづくるにふと外されて現(うつつ)へかへる

横山未来子/視野の端(は)に君みとめつつ振り向けぬわれを真冬の海星と思ふ

睦月都/猫をわが全存在でつつみ抱くともだちになつてくれたら魚をあげる

澤村斉美/鳥は影を、水に映れるみづからをなにと思ふらむ「少し陰つた水」

山川藍/ねこたちが居間でうろうろアドベンチャー ピアノに乗ってさらに欄間へ

山川藍/販売員であった過去がためらいもなく紙袋を底までひらく

山川藍/「天国に行くよ」と兄が猫に言う 無職は本当に黙ってて

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