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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2017年1月
みづからを家の深くに進めゆく音せりよるの老い母の杖
利己的な点すこしある友人の話題が靴下(ストッキング) のことに戻る
ペンギンに踏まれる感触の夢さめて満ちくるごとく身に力あり
つま先に灯を点すような恋だった 靴下を履くことを覚えた
鍋の火を消してふりむく裏口の暗さの向こう燃えている空
君の弱みのごとく見ている靴下の裏側すこし汚れいたれば
マンションより月夜に箱を運び出す男に淡き尻尾がありぬ
少しやさしくされると少し気になってしまう単純 靴下を脱ぐ
淡雪にいたくしづもるわが家近く御所といふふかきふかき闇あり
なんでなんで君を見てると靴下を脱ぎたくなって困る 脱ぐね
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